退院するぞ!

今、夕食が終わったところなのですが、これから抗がん剤の点滴です。
いよいよ、髪の毛ともおさらばです。
「夕食は控えめに済ませてくださいね。」と言われたものの、もうちょっとだけ、あとちょっとだけ...と食べ続けて完食してしまった。
あとで後悔しそうだなー。

ところで、明日退院することになりました!
入院中、励ましてくださった皆様、本当にありがとう。

「闘病記」と名づけて書き綴ったブログを読み返してみて、ちっとも闘病記になっていなかったことに愕然としてしまった。
これじゃぁ、まるで「人間観察記」だね。
こんなはずじゃなかったんだけど。

今後は、毎日の更新というわけにいはいかないと思いますが、ぼちぼち、闘病の様子をアップしていこうと思います。
時々のぞいてやってくださいませ。

ではでは、抗がん剤初体験、行ってきます!

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術後補助療法

今日、病理の結果と今後の治療方針の概要を説明するからと、ハンサム先生に呼ばれました。

ハンサム先生と目が合うと、魔法にかかったように、ウンウンとうなずくだけで、何も聞けなくなってしまうというこれまでの経験から、今回は、あらかじめ質問票を用意してのぞみました。

①画像に写るレベルのがん細胞は、すべて手術で取り除いた。→YES
②ただし、乳がんは全身病と考えられるため、画像に写らない細胞レベルのがんがすでに体のどこかに散らばってしまった可能性がある。→YES
③でも、それは絶対とは言えない。(ラッキーにも、どこにもないかもしれない。)→YES
④散らばっているかどうかは、現時点では調べる術がない。→YES
⑤なので、散らばってしまったかもしれない可能性を考えて術後補助療法を行なう(つまり、散らばっていなければ無意味な治療となる)→YES

私の場合、リンパ節に転移があったことと年齢が若いことがハイリスクになるため、化学療法はがっちりやりましょうとのこと。
予定通り、抗がん剤は避けられません。
抗がん剤治療を半年やった後、放射線治療とホルモン療法の予定です。

明日はいよいよ、初の抗がん剤投与。
これからが本番ですわ。

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似てはいるけど

ここの大部屋は定員8人。
患者が途絶えることはなく、一人退院すると、また一人入院してくる。

そして全員が乳がんである。
同じ病気とはいえ、病状はまちまちで、私のように初発のがんを手術で摘出した人、30年前に手術した乳がんが再発した人、がんが骨に転移してしまっている人、etc...。
ガハハワハハの明るいおばちゃんなどは、他の病気で子宮も卵巣も摘出している上、心臓病も患っていて、さらに脳梗塞の気もあって三叉神経も麻痺しているとか。そして今は乳がんを小さくするために抗がん剤治療を受けている。

新たに入院してきた患者さんは、食事時など、みんなが顔を合わせるときに、
なんとなーく自己紹介をすることになる。
自己紹介と言っても、名前などはどうでもよく、どんな病状かを聞き出されるのだ。

今日入院してきたおばちゃんは、肺に溜まった水を抜かないと手術ができないと言う。
他の病院で言われるままに治療を続けていたら、手術不能となってしまうほどの末期状態になってしまって、転院してきたらしい。

それを聞いた明日退院予定のおばちゃんは、「あら大変。そんな重病なら、これは私が片付けてあげるわ。」と昼食の配膳トレイを片付けてあげようと立ち上がった。
入院したばかりのおばちゃんは、こっちのおばちゃんが明日退院することも知らないで、「いいえ、そんな、あなたこそ重病なのだから。」と言って立ち上がる。

配膳トレイを押したり引いたりしながら、「あなたこそ重病」、「いいえあなたこそ」と言い合う光景は、おばちゃん同士がレジの前で「お勘定は私が」、「いいえ私が」と、財布を押したり引いたりしている光景に酷似しているものの、とても違和感がありました。

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はかない野望

「明日には出ると思います。」と言われ続けていた病理の結果がようやく出たようです。
「詳しい報告は月曜日に。」ということになりました。
入院しているからといって、土日も診てもらえるというわけにはいかないようです。
月曜日まで、まったりです。

ところで、この病室の平均年齢は、65歳くらい。
私が平均年齢を下げているのにもかかわらず、御年92歳というお婆ちゃんがまた引き上げている。
このお婆ちゃん、昔は相当の美女だったんだろうなと思わせるおしゃれで気品のあるお方ですが、
話によると、このお婆ちゃんの娘さんは森繁久弥の息子さんとご結婚されたとか。

「え?じゃ、この前、お見舞いに来ていた香水くさいハデハデのお孫さんのおじいちゃんは、森繁久弥?」

ミーハーな私は、
森繁久弥と言えば芸能界の長老→多くの芸能人からあがめられている→SMAPも尊敬しているはず→仲良くしておけばいいことあるかも
という超飛躍した思考回路で、明日からこのお婆ちゃんとお近づきになることを決めました。

それなのに、それなのに、お婆ちゃんは、私の野望を見抜いたかのように、本日ご退院されてしまいました...。


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教授の総回診

来たよ来たよ!!
財前先生ではないけど、教授の総回診。

ここの乳腺外科の総回診は木曜日と決まっている。
みなさんとてもお忙しいらしく、時間はいつも夜になってから。
ぞろぞろと20人くらいは部屋に入ってくるかなー?

今日は、「そろそろブログを更新しなくっちゃ!」とパソコンを取り出したそのときにやってきた。
教授がぬっとベッドに寄ってきて、
「いつもパソコンやってるね。ここで何か "開発" してるのかと思ったよ。」とベッドに掲げられている私のネームプレートを指差して言う。
おやじギャグにウケたふりをするのも大変です。

そして、そんなおやじが、「なかなかいい形だね」なんて言いながら堂々とおっぱいを触れる世界がここにあることを改めて知った私なのでした。

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勘違い パート2 (見舞い客のマキ)

私はこんなに元気なのに、みなさま、いつも差し入れ持参でお見舞いありがとうございます。
少しは病気っぽく振舞ったほうが、お見舞いのしがいもあるのでしょうか?

笑っちゃうことに、お見舞いに来てくださる方のほとんどが、「ハンサム先生は?」と、辺りを見回して彼の姿を探すのである。
どうやら、かなり噂の人物になってしまっているらしい。
ハンサム先生は、お忙しい方なので、早朝と夜以外は、なかなかお目にかかれません。

そして次に気になる人になっているのが「ハンドバッグおばあちゃん」のようで。
ところが、このおばあちゃん、つい2日ほど前から、ベッドごと姿が見えないのです。
どうしちゃったんだろね?

なーんて話をお見舞いに来てくれた友人にしたところ、
「あー、きっとCPUに入っちゃったんじゃない?」

?????

一瞬の沈黙の後、「それって、ICUのマチガイでは?」と私。
(CとUは合ってるけど...。ね。)

「あっはっは、そうそう、CPUに入れるものなら入ってみろだよね!」
などと、自分自身に突っ込んでいたけど、ほんとに、一度入ってみたほうがいいかもね。

これは、ほんの一例ですが、お見舞いに来てくださる皆様からも、いつもたくさん元気をもらってますよー!
ホントに感謝!!ありがとね!

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反省

今朝もハンサム先生は、若い女性をたくさんはべらせて回診にやってきた。
研修医、医学生の交代があるらしく、新しい研修医と医学生も紹介のために連れてきたのだが、またまた二人とも女性。
つまり、オンナ先生と新旧の研修医と医学生とで、全部で5人の美女を取り巻きのように連れているのだ。

体調に変化もないし、術後の創も悪くなりようがないし、私の病状についていよいよ様子を伺う必要がなくなった医師軍団は、私のノートパソコンに興味を持ち出した。
他の患者さんのベッドがいろんなチューブに取り囲まれているのと対照的に、私のベッドは、パソコン関連のさまざまなコードに取り囲まれて、黒々としている。
ふと、電源コードに目が留まったらしい。
この長い電源コードは、丁寧に折りたたまれて、ちょうど良い長さに綺麗にまとめられている。

「この几帳面なまとめ方、性格でるよね。」とハンサム先生。
「あ、これ、私じゃありません。」
「旦那さん?」
「はい。」

「うまい具合に足りない部分を補い合ってるのねー。」とオンナ先生。

それって、私に几帳面さが足りないって決めつけてない?

「手の届く範囲に必要なものを置いておくと落ち着くタイプなんだね。」

なんじゃそりゃ?と思いながらもやりすごし、結局、病状についての質問は一切ないままの医師軍団を見送った。

さて、自分のベッドサイドを振り返ってみると、読みかけの本にタオル、ティッシュ、果ては「おとなのふりかけ」まで、まるで独身男の部屋のような散らかり具合。
コタツのまわりに、リモコン、ティッシュ、みかん、ゴミ箱など、必要なものをすべて揃えて置いておく図を連想させる。

先ほど、なんじゃそりゃ?と思った発言の意味がようやく分かりました。
せっかく「これでハンサム先生の気を引いて」と差し入れされた可愛いパジャマを着ていたのに台無しです。
反省...。

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お相手

病理の結果が出るまで、特に治療の必要がない私は、病室で唯一、点滴も投薬もない。
もはや、入院しているというより、ここにただ住んでいるという感じ。
これじゃ、「健康な人」と言われてしまっても仕方がないかな。

看護師さん達は口々に「やることなくて退屈でしょ~?」と心配してくれるのだが、
私は、ちっとも退屈じゃない。
何と言っても病院の一日は短い。だって、消灯は夜9時なんだもん。
その間に、ご飯を3食とって、ゴロゴロして、本を読んで、面会に来てくれた友人とおしゃべりして、シャワーを浴びて、メールチェックして、ブログを更新して...。
もうリハビリの時間も取れない程いつも忙しいのだ。

「いつも忙しくて忙しくて・・・。」と返答すると、ほとんどの看護師は目をまんまるくするか、首を傾げるか。
内心「変な患者」って思っているのだろう。

ハンサム先生も、他の患者さんには、「まぁ退屈でしょうけど...」と声をかけるのだが、
私にだけは、「ま、やることいろいろあって大変だろうけど、がんばって」と皮肉っぽく言い残していくこの頃である。

そういえば、今日の朝の回診で、ハンサム先生が病室を去って行った後、
おばちゃん患者の一人が、目をハートにして言っていた。
「あの先生、背が高くていいわねぇー。私の社交ダンスのお相手にいいわぁ。」

おばちゃんとハンサム先生のペアを想像して、免疫力をアップしてしまった私です。

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久々の対面

我が子と10日ぶりの対面。
彼が生まれて以来、こんなに長い間、離れ離れになっていたのは初めてのこと。
1年8ヶ月の間、毎日毎日、愛情を注いできたのだから、久々の対面に喜んで「抱っこ~」と寄ってくるに違いない。
そう信じていたのに、彼は、すっかりお父さんっ子になっていた...。
愛情よりもなによりも、ご飯を与えてくれる人が一番のようです。

そういうわけなので、私は、もう少し病院でゆったりすることにします。

ご心配をおかけしないように申し上げておきますが、私の容態は、もう、いつ退院してもOKのようです。
でも、病理の結果を待って、抗がん剤を1クールやってからの退院でもよいとのことなので、そうする予定です。
もう少しの間、上げ膳据え膳のゴロゴロした生活で、術後の創を癒すことにします。

トッシーが「抱っこ~」って泣きながら駆け寄ってきていたら、今頃、退院してたかもね!

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勘違い

寝たきりだったナナメ前のベッドのおばちゃんは、
まだ一人で歩くことはできないものの、最近は、ようやくおかゆを口にできるようになったようだ。

話をしてみると、豪傑かーちゃんというイメージで、ガハハ、ワハハとよく笑う。
相変わらず、誰に対しても感謝の気持ちは忘れない。

少し元気になって腸の働きがよくなったのか、頻繁におならをする。
それもかなりの大音量。
聞いているこっちが恥ずかしくなってしまうくらいすごいのだ。
「ありがとう」は、しつこいほど繰り返すあの人が、おならについては「ごめんなさい」の「ご」の字もない。
まったく理解に苦しむところである。

そして、このおばちゃん、とっても明るいのだけど、勘違いがはなはだしい。
点滴やお小水の「チューブ」を、「ホース」と呼ぶのは序の口で、
「私、これから放射能を浴びに行って来るわね。」とのたまったりする。
どうにかして欲しいのは、自分が食べられないお饅頭や羊羹などの差し入れを、
「健康な人で食べちゃって。」と言って分けてくださること。

いえ、もちろん、分けてくださるのは嬉しいんですよ。とっても。
でも、「健康な人」って...。
健康だったら私もここにはいませんってば!

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偽者

今日は久々に梅雨らしい雨。
ナナメ前のベッドのおばちゃんが一言、「雨、イヤーね。」

「でも、久々の雨だから草木にとっては嬉しい雨ですよ。」
って、別に心の底からそんな風に思っているわけじゃないけど、なんとなーく、そう言ってみた。

するとそのおばちゃん、むくっと起き上がって、
「でも、あなたって、アレね、話を聞いていると、いつも考え方が前向きよね。私も見習わなきゃって思うわ。」
なんて嬉しいことを言ってくれる。

実は、このおばちゃん、私が入院した当時は、体のあちこちをチューブでつながれ、食事もとれず、いつも寝たきりの状態だった。
しゃべるのもつらそうなのに、介護してくれる看護師さんにはもちろん、様子を見に来る医師から掃除のおばちゃんまで、
「いつもありがとね。」と、とにかく誰に対しても感謝の気持ちを欠かしたことがない。
それも、「苦しそうだからもう黙ってて良いわよ」って思ってしまうほど、何回も何回もお礼を言うのだ。

その姿勢に感動して、私こそ、見習いたいなぁと思っていたのである。

そんなスゴイおばちゃんが、私の発言なんかを気に留めていてくれたのが驚きで、
ふと、どんな前向きな発言してたかなー?と思い返してみた。

・・・・・・・・

何一つ思い当たらない。
もう一度、必死になって、同室の患者さんと交わした会話をたどってみる。

・・・・・・・・

やっぱり、思い当たる節はない。もしかしたらコレ?と思うのは...

「”泣いても笑っても同じ一日なんだから、笑って過ごした方がいいよ。”って、先輩から言われた。」
「”家族の中で誰かが病気にならなきゃいけなかったとしたら、やっぱり自分でよかったって思えるよ。自分以外の家族だったとしたらツライだけだけど、自分なら自分が頑張ればいいんだし。”って先輩から教わった。」

要するに、おばちゃんは、朦朧とする意識の中で、私が引用した乳がん体験者の私の先輩の声の部分だけを聞き取って、それを私の発言と勘違いしているんだと思う。
でも、まぁ、あえて、誤解を解く必要もないかと、おばちゃんの前では、ポジティブぶっている私です。

私がポジティブぶれる前向きで素敵なお言葉を他にもご存知の方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。
引用させていただきます。

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医学生からの情報

私の手術には、医学生も立ち会ったらしい。
この医学生、とても美人で、将来はモテモテの女医さん間違いなしという感じなんだけど、とても気さく。
で、いろんな裏情報を持ってベッドサイドにやって来る。

例えば、手術中にハンサム先生が、私の脇下のリンパ節を郭清しながら「意外と筋肉隆々だな。」と発言していたこと。
あるいは、取り出した癌細胞を家族に「見ますか?」と聞いたら、全員がものすごい勢いで拒絶していたこと。
などなど...。

そして今日もベッドサイドにやってきた。
そして唐突に「油もの好きですか?」と私の食の好みを確かめる。
なんでも、私の肝臓のエコーの画像を見たどなたかが、「この患者さんは太っていますか?」と尋ねたとか。
確かに、私の肝臓の画像は、その学生の言葉を借りると、「ピカピカしていた」らしい。
この表現だと綺麗なイメージを抱いてしまうが、実のところは、かなり厚い脂肪で覆われているようだ。

この学生が持ってきてくれる情報はいつも「ニヤリ」とするものばかりだったのに、今日のはショック!
自分はデブではないと思っていただけに、ショック!
もともと着痩せするタイプなので、傍から見るほど痩せてはいないことは認識していたつもり。
「脱ぐと、すごいのよ。」なーんて笑いながら言っていたけど、その中身は隠れ肥満だったなんてー。

肉より魚が好きなのに、何がいけなかったんだろ?
お酒?
中華料理?
マックのチキンタツタ?

どうしたら隠れ肥満は改善するのかしら?
誰か知っていたら教えてー!!

癌になって痛感すること。
「食生活は大事です。」

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正夢

手術の朝、お義母さんから、パジャマをいただいた。
白地にピンクと水色のチェック柄で、可愛らしく涼しげなパジャマだ。

入院中は、一日中パジャマを着ているわけで、結構頻繁に着替えが必要となる。
にもかかわらず、洗濯はままならない。
...というわけで、パジャマの差し入れは、気が利いていて、とてもありがたかった。
私も誰かの病気見舞い(あてはないが)には、パジャマを差し入れようと思ったくらい。

その可愛らしいパジャマに着替え、若返った気持ちで、読書をしていると、新しい入院患者が病室に入ってきた。
「今日から入院です。よろしくお願いします。」

読んでいた本から顔をあげた私は、そのまま目が点になってしまった。
「パ、パ、パジャマが同じ...。」

先日、飲み会の席に、友人同士が偶然同じ洋服で現れたときは、
「姉妹みたい、はっはっは。」で、済んだけれど、
初対面のおばちゃんとのペアルックは、なんともきまりが悪い。
「姉妹みたいですね。」と言うには、年が離れ過ぎてて嫌味だし、かと言って「親子みたいですね。」と言うのも、なんだしね。

実は、私は、術後の朦朧とする意識の中で、これと同じ夢をみていたのです。
お義母さんからいただいたパジャマが同室の患者さんとかち合う夢を。

なんだろ?
手術の影響で、不思議な能力でも身に付いたかな?
...って、そんなことより、せっかくいただいたパジャマなのに、この病室じゃ、着づらいよぉおおお(泣)

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失礼な発言

今日は朝から、主治医が3人揃って回診にやってきた。
私の主治医は、ハンサム先生以外に、外来のときの担当医だった若い女の先生(以下オンナ先生)と、目が大きくて可愛い研修医の3人ということになっている。

やってくるなり、ハンサム先生の第一声は、
「調子はいかがですか?」でも、「傷は痛みますか?」でもなく、
「旦那さん、年下でしょ?」であった。

なぬ?
そりゃぁ、ノーメークに寝癖でサリーちゃんのパパみたいな髪型になってる私は、いつもよりも老けて見えるわよ!
その上、確かにうちの旦那は実際の年齢より若く見えるわよ!
でも、いきなり「あなたの方が年くってるのはマチガイない!」みたいな質問は失礼なんじゃないっ??

そこへすかさず、オンナ先生が、「旦那さん、イケメンですよね?」

はぁ?
いつの間にそんなチェックしてたんですか?
面と向かって会ったことはないはずなのに...。

旦那に関する話題(名字がめずらしいとか)でひとしきり盛り上がった後、ようやく病気に関係した話題に。

「ブラジャーはワイヤー入りは避けてくださいね。傷にさわりますから。」
「はい。」
「スポーツブラのようなのがいいですよ。これからの季節、Tシャツにノーブラというわけにもいかないですからね。」
「ノーブラじゃ、周りの人に迷惑ですもんね。」と試しに言ってみると、
「そうですよ。」・・・って。おい、そこで肯定するなよ!

まったく、失礼な発言を連発する医師軍団でありました。

でもでも、そんな発言もぶっ飛んでしまう出来事が今日はあったのです。

同じ病室のおばあちゃんが、近くに誰もいないのに「看護婦さん、看護婦さん」と呼んでいるので、代わりにナースコールをしてあげようと、「どうかなさいましたか?」と近づくと、

「あなた、お尻...。」と私のお尻を指差す。
「え?お尻に何か付いてます?」
「あ、ごめんなさい。あなたのお尻が、どうしてもハンドバッグに見えちゃって...。」

なんですとぉおおおお???
ハンドバッグぅううう??????

だめだめ、怒っては。相手は、病人。お年寄り。
サンドバッグと言われなかっただけよしとしよう...。

これから体験するであろう大変な治療にもへこたれない精神力を養うにはもってこいの一日でした。

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リハビリ開始

私には入院当初から看護学生が研修のために付き添っている。
検温したり、血圧を測ったりという単純なお世話を
看護師に代わってやってくれるのだが、
用もないのに傍らに無言のまま立っていることがあって困る。

「今、読書中だから...。」とか、
「ちょっと、寝るね...。」などと言って
追い払う(言葉悪いけど)のだが、しばらくすると、またやってくる。

どうやら今日は私のリハビリの面倒をみたいらしい。
腕を動かすのがまだ怖い私は、いろんな口実を使って彼女を避けていたのだが、
懲りない彼女は、何度も何度も私のベッドにやってくる。
とうとう断る口実が尽きた私は、彼女に連れられて、リハビリを開始するために廊下に出た。

「はい、では腕を振り子のように左右に振ってくださーい。できますか?」
「うーん、まだ、ちょっと違和感。」
「次は、胸の前で腕を組んで、ゆっくり上に上げましょう。大丈夫ですか?」
「うーん、まだ、上までは無理かなー。」

強制されないのをいいことに、私の態度はやる気なしでいい加減。

「では、壁に向かって、両腕をゆっくり上げましょう。痛みを感じたら休憩してください。」
「それは、怖くて、まだ無理だよー。明日、挑戦することにする。」

なーんて、だだをこねているところに、ハンサム先生が通りがかる。

「お、やってるね!どう、腕は上がる?」
「...」(そんなことより、自分の寝癖が気になる私)
「もっと、上までぐーっとあげて大丈夫だよ。ほらっ!」っと、引っ張りあげられる。

「おお、よく、上がるね。」
「はいっ、先生の腕が良いので(笑顔)」
「いい調子!じゃ、がんばって。」
「はいっ。がんばります!(笑顔)」

そして、ハンサム先生の姿が見えなくなったと同時に、リハビリを終了したのでした。
この180度の変貌振りに、私の正体を垣間見たはずの彼女は、
それ以来、今日は病室に姿を現しませんでした。

なぜかなー???

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術後2日目

今日からシャワーを浴びてもいいんだって。
「腕を動かすことに制限はないから、どんどん動かして」
とは言われても、つれるような感じはするし、やっぱり怖くて思い通りに動かせないから、
時間をかけてゆっくり浴びようと、入浴予約表に3:20~4:00まで、40分の時間を確保。

ところが、午後から、つい、ウトウトしてしまい、目が覚めたら、4時10分前。
「やばい、私の持ち時間があと10分しかない!」
そこからの私の行動は素早かった。
てきぱきと着替えの支度をして、走るようにシャワー室に向かい、
ガーッと頭を洗って、サーっと体の汗を流して...無我夢中。

あれ?いつもの自分より早いんじゃない?
しかも、恐る恐るしか動かせなかった腕を、普通に動かしてるじゃん。
できるじゃーん!

そして、脱衣所の鏡に写ったおっぱいに感涙。
あるよー。(涙)
形も綺麗なままだよー。(涙、涙)
まだ腫れているせいか、健側のおっぱいより大きいくらい。(喜)
傷口は防水テープとやらを貼られているので、見ることができませんでした。

そして、病室に戻った途端、臆病者の私は、
また、腕を思うように動かせなくなってしまうのでした...。

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終わったよー

手術から一日たって、ようやく頭もすっきりしてきました。
こうやってパソコンに向えるくらい回復しています。

では、昨日の出来事を思い出しながら書いてみましょう。

【手術前】
手術30分前に麻酔の効果を高めるための筋肉注射を肩に打つ。
ベッドのまま手術室へ。
ドラマなんかで象徴的に映し出されるあの手術室のライトが目に付く。
あー、いよいよだー。
麻酔医が点滴の針を挿すのに失敗してるよー。
痛いじゃないか!
麻酔が効いてからやってくれよー。
なーんて考えているところから、記憶がまったくありません。


【手術後】
目が覚めると、手術は終わってた。
実際は3時間かかっているのだが、記憶がないだけに、「もぉやっちゃったの?」って感じ。
まだ朦朧とする意識の中で、「おっぱいはどうなったかなー」と考える。
温存か摘出か?
怖くて確かめられない。
そのまま、また意識がなくなる。

さらに3時間くらい経った頃、少しずつ意識が回復していくのが分かる。
「がっはっは、わっはっは!」とやたら楽しげに談笑する声が待合室の方から聞こえてくる。
あの声は間違いなくうちの親族!
いいの?そんなに大騒ぎしても?
...っていうか、なぜ、そんなに明るい?
ま、暗~く待たれるより、気楽でいっか。

私が寝ている間に、主治医から家族へ、手術の結果について説明があったらしい。
手術は予定通り、滞りなく進められたということ。
予定通りということは、おっぱいは温存できたということね。
よかったー。でも自分の目で確かめるまでは、安心できないよ。

傷口は痛み止めでコントロールされているせいか、思ったほど痛みません。
でも、やっぱり怖くて、思うように動かせないし、見ることもできないでいます。

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手術

手術1時間前です。
ちょっと、ドキドキしてきました。ふぅ。

ここまできたら、もうまな板の鯉になるしかない!
えいやっ!

ハンサム先生、どうぞよろしくお願いします。


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入院初日

入院したぞ。手術は明後日午前9時からとのこと。
それまで、特にすることもなく、ヒマヒマじゃー。

とりあえず入院初日の出来事。

●入院当日 朝
入院手続きを済ませて、病棟の看護師さんからオリエンテーションを受け、
患者取り違え防止用のリストバンドをされる。
そのままやることもなく、ベッドでウトウトと寝てしまった。

それからトイレに行って、鏡を見ると、ほっぺたに自分の名前と生年月日がマジックで書かれている。
「なぜ?」「私が寝ている間に何をされたの?」
ぐるぐる頭をめぐらしていると、リストバンドが目に入る。
ほっぺたの文字=リストバンドの文字。
「なんだよ、これかよ。」

つまり、私は、リストバンドをされた腕を枕に寝てしまったせいで、
リストバンドにマジックで書かれた名前と生年月日が、しっかり顔に転写されてしまったようだ。
しかも消えない。当たり前だが、顔に誕生日を付けて歩いているのは私だけ。
入院早々、とんだドジです。

●入院当日 昼
午後になって、看護師が手術前の準備について説明をしにくる。
「明日は、シャワーの時に、剃毛をしてください。」
「え?自分でやるんですか?」
「はい、カミソリありますか?」
「分かりました、用意します。えー、でも、自分でやるんですか?」
「はい」
「ここも自分で?(と股間を指差す私)」
「そこは必要ありません。」
「え?必要ないんですか?」
「はい、上半身の手術ですから。そこまでは...。」

あ、そうなの?そりゃそうよね。私ってば、何、やる気満々になってるのよ。
全身麻酔だからといって、何も全身剃毛する必要はないわけよ。
もう少しで、やっちゃうトコでした。危ないアブナイ。

●入院当日 夕方
夕飯を食べ終えてくつろいでいると、執刀医がやってくる。
噂では「若くて優秀でハンサム」と聞いていたけど、ホントに噂どおり。

「ちょっと診察させてください」とベッドの仕切りのカーテンを閉め、
しこりの部分と腋の下を触診する。つい、ニヤニヤしちゃいます。
そのまま、術前の検査について、説明をしていただく。
説明中も、もう用はないのに、おっぱい出したまま。(早くしまえって。)

●入院当日 夜
家族が揃ったところで手術の詳しい説明をするとのことで、夫に病院まで来てもらう。
夜は預けるところがないので、トッシー(子)連れ。

ところが、トッシーったら、
次々と示されるレントゲンの写真を指差して、「コレナニ?」「コレナニ?」と連発。
おいこら、大人は、命にかかわる真剣な話をしているんだぞ!
無視して話を続けていると、今度は、書記役の先生のボールペンを奪い取り、
口にくわえ、ベロベローンと舐めまわす。
あげくの果てには、「では、サインをしてください」と差し出された手術の同意書に
そのボールペンを使ってサインをしようとする始末。
おいこら、あんたがサインをしても責任とれんだろう!

わざわざ来てもらった夫にいたっては、
「トッシーの行動が気になって、説明は耳に入らなかった」ですって。

意味ないじゃーん!
ほんとに、先生、やりにくくてスミマセンという感じでした。

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いよいよ入院

乳がんを宣告されてしまった。ガーン!

明日から闘病生活スタートです。
入院中に、どこまでこの日記を更新できるか、限界に挑戦!
どうなることやら...。

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